ファッション用語集－Ｔシャツの生地の種類－
ファッション用語集－Ｔシャツの生地の種類－
CONTENTS
天竺
天竺とは
一般的な編み方で、Tシャツの代表格。
平編み・メリヤス編みとも呼ばれる。
表と裏で違いがはっきりしているのが特徴で、表目には縦方向に筋が見える編み方。
天竺の特徴
横方向への伸縮性の高さに優れているため、着用時の快適性がありTシャツに非常に多く使われる。
他の編み方と比べ、厚みが無くさらっとした着心地。
フライス
フライスとは
いわゆるリブのことで、ゴム編みといわれる生地のこと。
表から見た編み目と裏から見た編み目が同じ見え方の編み方。
フライスの特徴
横方向への伸縮率が高く、まさしくゴムのように横に伸びたり縮んだりするのが最大の特徴。
少し細いサイズ寸法でもこの生地で仕立てると心地よいフィット感のある着やすいTシャツに。
衿や袖口に使われることが多く、細い糸で編まれたフライス生地は子供や赤ちゃんの肌着に使われることも多い。
天竺のTシャツと比べると、若干厚みがあって手触りがやわらかく伸縮性のあるTシャツに仕上がる。
スムース
スムースとは
スムースといわれるとおり、表面がなめらかな編地。
二つのゴム編みを表裏で合わせにした編地で、インターロック、ダブルリブとも呼ばれる。
スムースの特徴
弾力がありしっかりした生地感がある。また、目と目の間が詰まるため、形も崩れにくく目面が良い。
天竺のTシャツと比べると、凹凸の無いなめらかな生地で、薄手でも透け感の少ない手持ち感のあるTシャツに仕上がる。
また、編地の構造上で生地が厚くなりやすいため細い糸を使う場合が多い。
その場合、なめらかな質感の編地特徴と細い糸が放つ光沢感や目の詰まりが相まって、より上品な印象に。
オフィスやドレスシーン用途に品のあるキレイめなTシャツを探している方にオススメ。
ポンチ
ポンチとは
ポンチローマの略で、両面機で編まれた二層構造のジャージー（ダブルジャージー）の一種。
表面に横畝が現れ、シワになりにくくハリ感のある素材でストレッチ性も兼ね備えている生地。
横伸びが少なく、伸縮性があるため保形性に優れた型崩れしにくい編地。
ポンチの特徴
ハリ感と光沢感があるためドレープ感がでやすく、自然にできる生地のたるみやシルエットが優雅に見えやすい。
そのため、天竺のＴシャツと比べ上品な印象があり、また透け感がないＴシャツに仕上がる。
地厚でしっかりしてるためジャケットやボトムスによく使用されることが多い。
近年では薄手でソフトな風合いが増えており、Ｔシャツ素材として注目度の高いトレンド素材。
ワッフル
ワッフルとは
ワッフルとはその名の通り、生地の表面がお菓子のワッフルのようなマス目状の凹凸がある編地。
アウトドアやミリタリー用のインナーである「サーマルTシャツ」が代表的。
サーマルは、「熱の・温度の＝Thermal」が語源で、編地の凹凸が空気の層を作り保温性を高めるのが特徴。
その特徴から、戦時～現代にいたるまで各国の軍隊で採用され続けている。
ワッフルの特徴
重厚さがありながら柔軟性と吸水性に優れ、肌に触れる面が少ないためベトつきが感じにくい。
また、その肌に触れる面が少ないことから下着や乳首の凸が表面に出にくいのも利点。
鹿の子
鹿の子とは
表目と裏目を縦横交互に組み合わせる手法の１つで平編みの変化組織。
鹿の子の背にある斑点模様に似ていることから鹿の子といわれる。
鹿の子の特徴
編地表面に凹凸があるため、肌に触れる面が少なくドライな着心地がある。
その利点と優れた通気性は、夏の衣服やスポーツウェアと相性が良く、ポロシャツに代表される素材。
パイル
パイルとは
生地の両面または片面にループ状の糸が出してある生地。
一般的に両面パイルはタオルに使われ、片面パイルは衣服のスウェットシャツに代表される。
スウェットシャツの生地は「裏毛」「裏パイル」ともいわれ、裏糸をループ上に編みこんで浮かせたパイル編み。
パイルの特徴
ループ糸によりふわふわとした独特のクッション性があり、厚地でも軽い着心地がある。
また、肌触りに優れており吸水性が高く、「汗＝sweat」がスウェットの語源となっている。
Tシャツにおいては、パイル面を表側にすることで質感をデザイン性としたものもある。
ダンボール
ダンボールとは
表面と裏面を中糸でつなぎ合わせた構造で、断面がダンボールのような生地。
多層構造のため厚みがあるものの、中空構造のため厚さのわりに軽量感がある。
ダンボールの特徴
ソフトでストレッチ性があり、ハリ感と光沢感があるため上品な印象がある。
その利点から、近年では裏毛に代わる新しい素材として注目されているトレンド素材。
